とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼 節分のいわれ

鬼とは一番強いもの。節分のときにヒイラギの葉を鰯の頭と着けておくがそれはヒイラギのとげが鬼の目を突くからである。

鬼 豆まきのいわれ

大神宮さまがこの世をつくったときに、大豆小豆麦小麦米を作り、秋には大豆が一番先に食べられるので大豆をまいた。 鬼がそれを持っていってしまうのでネズミをつくり、大豆をくわせた。 すると鬼は猫をつくりネズミをとらせた。 それで仕方なく豆を煎って鬼…

地蔵様の怪異

喜連川町は鷲宿梶内にある地蔵堂のご本尊は見ると眼がつぶれると言われる。十年に一度、ご開帳があり、お召し替えがあるが、松岩寺住職が丑三つの刻に行うため、通常見ることはできない。 若者たちが見てやろうと堂を覗くが見えないので、小刀で羽目板を切り…

十三年おきの火事

喜連川に伝わる。 鷲宿の山谷には十三年ごとに大火事がある。 昔、みすぼらしい坊さんのような人が流行り病を治してくれた。しかし、その坊さんを焼き殺してしまった人がいたために、十三年ごとに火事があるという。 (『喜連川町誌』p526~527)

狐の大木

さくら市喜連川につたわる。 大槻という名前の大木から光が出ていた。 ある日庄屋が木こりを頼んでその木を切ることにしたが、のこぎりで切っても次の日にはおがくずが元のようになっている。庄屋はおがくずを燃やすようにして対処した。するとその晩大槻の…

カマキリおばさん

『親と子のための栃木の学校の怪談』にある話。 1994年の発行の本だが、20代の女性から聞いたということが書いてある。 口裂け女の話が下火になったころ、宇都宮で結構流行ったという。 カマキリおばさん、あるいはカマキリ女は、下校の途中、両手に鎌…

安珍と清姫

南河内に伝わる話。安珍という人が寺に云って、茶屋で休んだ。その茶屋の子どもが夜泣いて仕方がないので、治してくださいといった。安珍は子どもを抱き上げ「泣くなよ、泣くなよ、我が妻とする」というと、その子どもは泣き止んだ。それから十三年たつとも…

化け猫

南河内につたわる話。 昔、お坊さんになりたい猫が毎晩棒をくわえてきては、お坊さんの身体を測っていく。 本堂の下に猫はお坊さんが入るだけの穴を掘った。 測り終えたら猫はお坊さんの喉笛くわえて殺し、 猫がお坊さんに化けて、お坊さんのことは縁の下に…

大神宮様の火の玉

田沼町に伝わる。 長谷場字炭屋にある森下菊次郎家の旧氏神で、明治四十年ごろまでは柚の木にあった。 その頃近くに大火があり、煙が大神宮様に流れ込み火の玉が飛び出して、稲村の河原へ落ちた。 通りかかった屑屋が光る石を見つけ、大神宮様の石というので…

大蛇の流木

田沼町に伝わる。長谷場木戸橋の東の田の中に、三基の供養塔が立っている。この中に「南無阿弥陀仏・延享四卯四月七日」と彫った阿弥陀如来像がある。この像の由来。 ある春の日、三日三晩も続く大暴風雨があった。入山の奥から土砂を含んだ濁流は立ち木を根…

釜ヶ淵の大鯉

真岡市東沼 さくらし(旧氏家市)勝山には、かつて勝山城という城があった。 勝山城には二人の姫がいた。 姉は色が白いので雪姫(イギヒメ)、妹は赤い頬だったので紅葉姫と呼ばれていた。 勝山城が周りの国から攻められ、釜ヶ淵に一緒にお城を出て高い崖から飛…