とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

唐辛

日光に唐辛という真っ赤な鳥がいて、これが鳴くと雨が降る。ミヤマショウビン(水乞鳥のことか)と杉谷流翠が記している。(杉谷流翠「鳥の聲蟲の聲」『完全復刻旅と伝説』七巻 岩崎美術社1978年 p617 初出は1931年) 実際にいる鳥だと思われるが、未…

大田原城

大田原城には蛇の話がある。落人の武者たちが那須野を行くうちに日が暮れある家に宿を求めた。 主人は快くもてなしたため、落人は眠りにつくと夢を見た。 一匹の白蛇が自分に向かってお辞儀をしているというものだった。 翌朝村外れまで来ると、蛇の形の丘を…

臥牛城

那須烏山の西方に那須与一が築いた城趾がある。 那須与一は城を築くときに数十頭の牛を屠ってその礎のしたに埋めた。そのときに血が流れ川となり血水川ができた。後の清水川である。 臥牛城は常に不思議な気が立ち、敵が近づくと城は臥牛の形となり、うなり…