とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

カマキリおばさん

 

 『親と子のための栃木の学校の怪談』にある話。

 1994年の発行の本だが、20代の女性から聞いたということが書いてある。

 口裂け女の話が下火になったころ、宇都宮で結構流行ったという。

 カマキリおばさん、あるいはカマキリ女は、下校の途中、両手に鎌を持った女の人が追いかけて来る。カマキリ女にあったときに「この話はだれから聞いた」と問うてくるが、答えてしまうとその人が殺されてしまうので「○○さんに聞いた」と答えなくてはならない。しかしその○○さんの名前は話者は失念しているよう。

 実在した人物でもう亡くなったともいわれている。

(尾島利雄監修・下野民俗研究会現代民話研究班編『親と子のための栃木の学校の怪談』1994年)