2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧
佐野市韮川町に伝わる。 韮川町の墓の中に、高さが六、七メートルの桜がある。 葉桜の季節になると、一枝だけ、葉の先が赤くなる。 すると地元の人は「葉の赤くなった方からお客さんがやって来る」という。つまり、その方角に葬式ができるということであり、…
藤岡町部屋地区に伝わる。人柱伝説。 水害に苦しめられたこの地方は、人柱を立てることにした。 名主が、明日、一番早く土手に来た娘を人柱にすると発表した。 次の日、名主の一人娘、おいわが姿を見せ、人柱に立つことを承知した。 村人たちはおいわをおい…
黒羽町川上にある大頭竜神社(別名、八竜神・頭沢神社とも)の由来として伝えられる伝説。また、『那須記』にも載る。 『那須記』(延宝四年・1676年)巻一では次のような話である。 八溝山に岩嶽丸という悪鬼が棲んでいた。 蛇穴地の次郎と大檞大蔵とい…
藤岡町などで言われる。 ものをなくしたときはいろりのカキツルサマ(鍋などを吊るす自在鍵のこと)に半紙などを切って巻き付け、見つかりますようにと拝むと見つかる。 カキツルサマというのは自在鍵のことというが、サマというくらいなので何か神様のように…
夕方など子どもが遊んでいると「カクレザトーに連れてがれる」と脅かされた。
佐野と岩舟の間の山には廃墟があり、心霊スポットとして有名である。 そこには井戸があり、貞子が出る。
各地に伝わる。 いわゆる追い剥ぎのことであるが、 追い剥ぎがでるから気を付けろといういわれ方をして恐れられていた場所というのがある。 たとえば栃木市の岩舟町、富士山には昔オイハギがでたから気を付けろと親に言われたということがあったという。 話…
『那須記』(延宝四年・1676年)の巻五にある話。舞台は福島である。源翁は殺生石の割れたうちの一つを衣につつみ奥州へ出かけた。福島県にある常在院にこの石を隠し置きながら寺を修繕していた。 寺の南に小池があり、ささけ(白豆)を植えていたが、川…
平成六年現在に四十代の男性が記憶していた話。宇都宮の桜通りは昔は五百本もの桜が植えられ、陸軍第十四師団の軍道であった。今の宇短大付属高校の辺りに蓋が閉まったままの古い井戸があった。 昔、兵舎があったころ、この井戸で、ある兵隊がお昼に使った飯…
県内各地に伝わる。 野木町では明治四十一年生まれの女性が十歳くらいの時に川田(野木町)で盆の十三日に仏様を迎えに行った帰りに、「おっきな火の玉」を見たという。昔は今と違い忙しかったために、盆も夜になって夕飯を食べてから子どもたちが提灯をつけ…
県内各地のカネダマの類。 人魂とは違うもので、真っ赤で大きいという。 (下野民俗研究会月曜会『民話の海へ とちぎの新しい民話集』随想舎 1994年P211)
蚕の事を栃木県ではオコサマやオカイコサマという。 これには由来となる昔話が伝わっており、栗山村湯西川には、次のような話がある。 子どもができない夫婦が仔馬を飼うと娘ができた。年頃になっても娘は馬と暮らすと言って聞かない。 仕方なく親は馬を裏の…
大平町の新地区にある「お玉稲荷」の話 お玉という器量の良い娘がいた。医者の所へ嫁いだが、よく思っていなかった人に、離縁されるようにとありもしない噂を流された。医者はお玉を切り殺した。お玉は「死ぬ前に髪を洗わせて下さい」と頼んだ。お玉さんは髪…
田沼町山越に伝わる。 密蔵院という寺には七不思議が伝わっていた。残念ながらその全容は現在確認できないが七不思議のひとつとされるものに、次の話がある。 冬の寒いときに寺が火事になり、不動様を残してほとんど焼けてしまった。火もおさまり、村人が不…
氷室山には山の神の使いとされる山姥「ヒムロバァー」の伝説がある。 (下野民俗研究会月曜会『民話の海へ とちぎの新しい民話集』随想舎 1994年p75)
真岡市道祖土の高松家に伝わる伝説。 七郎左衛門の奥さんが子供を産んだ時に、油揚げが食べたいというようになった。御嶽行者にみてもらうとキツネが憑いているという。巫女にキツネの話を聞かせてみると「もとは城山にいたキツネだが、城がなくなって頼ると…
大平町に伝わる。昔、あるところにキンネモンさんという怠け者の爺さんがいた。「もし、死んだら左足のももんとこへ、馬キンネモンと必ず書いてもらいたい」と言った。それからキンネモンはしばらくせずに亡くなり村の衆は約束をしたので、左足のところに馬…
ミナさんという人が車を飛ばしていてトンネルを出たところで事故を起こして即死した。 この話を聞いた人のところには三日以内にミナさんが現れるという。 血だらけの姿で苦しい苦しいと言って現れるそうであり、一晩中うなされて気がおかしくなった人もいる…
栃木県安蘇郡野上村語彙に載る。疫神のことという。
小字大戸と小字小戸との岐路にある。正月三日に祀る。腫れ物があるときに三日間餅を食べぬと誓うと治るという。栃木県安蘇郡野上村語彙
マド 悪魔のこと。マドヨケといって風の吹く日には草刈り鎌を家の外れになどに立てた。栃木県安蘇郡野上村語彙
一つ目小僧。 十二月八日(または四月八日とも)の朝に来る。ヤマカゴ、キノハカゴなどに唐辛子をやいてはさみ外に出す。 栃木県安蘇郡野上村語彙
大風の時に栃木県安蘇郡野上村では、カザヨケとして、鎌を竿の先につけて軒先に立てる。トオリガミの難を防ぐためだという。 栃木県安蘇郡野上村語彙
旧暦二月八日に来ると信じられている怪物。十二月八日(または四月八日の説も)に来るという大マナコに対するもの。この日に籠を屋外に出す。 栃木県安蘇郡野上村語彙
新墓に被せるメカイのことを安蘇郡野上村ではオーカミハジキという。狼から防ぐという。また魔除けともいう。 「栃木県安蘇郡野上村語彙」