とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

2021-01-01から1年間の記事一覧

竜燈松

日本随筆大成第一期19 吉川弘文館 昭和51年 p353 斉諧俗談に下野国には雷電山というところがあり、その麓に池がある。小雨の降る夜にはその池から竜燈が出て、その数はいくつともなく松の枝に登る。それを竜燈の松というとある。

かんまんの淵

日光山の かんまんの淵由来 大出東華の斉諧俗談巻之四に、弘法大師が淵を隔てて岩に梵字のカン マンの字を書き、今もその字が岩頭に残るとある。(日本随筆大成第一期19 吉川弘文館 昭和51年 p342)

含満ヶ淵の化け地蔵

日光市、含満ヶ淵の岸のサイノカワラの石地蔵は、行きに数えた数と帰りに数えた数が合わないために化け地蔵と呼ばれている。 弘法大師の一夜作りの地蔵で、百作ろうとして九十九で夜が明けたという伝説があったとのことである。(高橋勝利「日光の土俗二つ三…

山菅の蛇橋

日光の伝説。 日光東照宮へ入るところへある観光名所の神橋(しんきょう)は、山菅の蛇橋ともいう。観光情報サイトのとちぎ旅ネット(日光橋|観光情報検索 | とちぎ旅ネット (tochigiji.or.jp))には「その昔、日光開山の祖「勝道上人」が大谷川の激流に阻ま…

キョンシー

栃木県下野市では小学生の時にキョンシーを見たとの報告がある。 1980年代の映画『霊幻道士』シリーズのヒットによりテレビ、漫画などのメディアを通じ日本の子どもにもキョンシーが広まったものと考えられる。 (下野民俗39 p49)

壁を抜ける猫

実話怪談の本、戸神重明『恐怖箱 深怪』竹書房 2015年 にある話。 洋風住宅でキッチンの方から猫の鳴き声が聞こえるので行ってみると白い壁から猫の首がつきだしていたという。 大声で叱ると猫は壁から飛び出し足元をすり抜けると庭へ出てどこかへいってしま…

お花渕

塩谷郡喜連川町に伝わる。 昔、お花という娘がいたが、ある事情により両袖に石をいっぱい入れて身投げをした。それからお花渕というようにになった。荒川・内川の落ち合ったところから少し下ったところである。死体は見つからず、今も堰普請はじめると、たと…