とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

2020-07-19から1日間の記事一覧

大神宮様の火の玉

田沼町に伝わる。 長谷場字炭屋にある森下菊次郎家の旧氏神で、明治四十年ごろまでは柚の木にあった。 その頃近くに大火があり、煙が大神宮様に流れ込み火の玉が飛び出して、稲村の河原へ落ちた。 通りかかった屑屋が光る石を見つけ、大神宮様の石というので…

大蛇の流木

田沼町に伝わる。長谷場木戸橋の東の田の中に、三基の供養塔が立っている。この中に「南無阿弥陀仏・延享四卯四月七日」と彫った阿弥陀如来像がある。この像の由来。 ある春の日、三日三晩も続く大暴風雨があった。入山の奥から土砂を含んだ濁流は立ち木を根…

釜ヶ淵の大鯉

真岡市東沼 さくらし(旧氏家市)勝山には、かつて勝山城という城があった。 勝山城には二人の姫がいた。 姉は色が白いので雪姫(イギヒメ)、妹は赤い頬だったので紅葉姫と呼ばれていた。 勝山城が周りの国から攻められ、釜ヶ淵に一緒にお城を出て高い崖から飛…