とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

オトカサマ

栃木県足利郡月谷町下の宮の飯綱神社には次のような話がある。

明治の中頃までは本社殿の下にオトカサマが穴を掘って住んでいる。オトカサマはキツネ又はムジナと考えられるという。その動物の出入りで人の吉凶を占った。またオトカサマは人間に憑くものであるという。

(宮本袈裟雄「飯綱信仰の分類」「下野民俗」9号 p21 注によれば元は宮本袈裟雄に尾島利雄が提供した資料。)

オトカがどのような動物と考えられていたかは上記の通り曖昧なものらしいが、語源は稲荷の音読みのトウカからであろう。