とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

慈光寺の子どもの霊

湯西川の伴久旅館に伝わる。昔、凶作や疫病で村の子ども達が次々死んだ。
慈光寺の和尚がある晩目を覚ますと本堂から泣き声が聞こえる。不審に思って行くと、死んだ村の子どもたちがお腹がすいたと泣いている。
この話を当時の名主、伴久衛門が聞き、蔵の米や麦や塩を与えて成仏させた。栃木県教育委員会編『栗山の民俗 栃木県民俗資料調査報告書第2集』

大島暁雄・松崎憲三・宮本袈裟雄・尾島利雄『日本民俗調査報告書集成 関東の民俗 栃木県編』
1994年 p132