とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

イズナ使い

下野市では、イズナ使いと呼ばれる放浪の霊媒者が来ることがあったという。イズナとは憑きものであり、小動物と考えられるものである。
下野市の川中子では、結婚話や運勢の占いをイズナ使いに頼むと、背負ってきた箱を前に一心不乱に呪文を唱える。そのうちに榊の枝が揺れだし、イズナが霊媒者に乗り移り、語り出したという。

(国分寺町史編さん委員会編『国分寺町史』民俗編 国分寺町 2001年 p )