藤岡町部屋地区に伝わる。人柱伝説。
水害に苦しめられたこの地方は、人柱を立てることにした。
名主が、明日、一番早く土手に来た娘を人柱にすると発表した。
次の日、名主の一人娘、おいわが姿を見せ、人柱に立つことを承知した。
村人たちはおいわをおいわ稲荷としてまつり、弔ったという。
なお、大正七年においわ稲荷は部屋地区帯刀研修館に移動している。
この話は「おいわ渕物語」として藤岡町史に載っているため、おいわ渕というものもあったのだろう。(藤岡町史編さん委員会編『藤岡町史』 別巻 民俗 藤岡町 2001年 p263 )