とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

大田原城

大田原城には蛇の話がある。落人の武者たちが那須野を行くうちに日が暮れある家に宿を求めた。
主人は快くもてなしたため、落人は眠りにつくと夢を見た。
一匹の白蛇が自分に向かってお辞儀をしているというものだった。
翌朝村外れまで来ると、蛇の形の丘を見つけ、そこを大田原城とした。


(小寺融吉「城の怪異」『完全復刻旅と伝説』七巻 岩崎美術社1978年 p124~p125 初出は1931年)