とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

ソラデ

各地に伝わる。
手が痛むことがあるが、それをソラデという場合がある。
栃木市では障子のさんから手を出し、男なら女、女なら男の両親揃ったしまいっ子(末っ子のこと)に黒い糸を結んでもらうと治るという。
那須郡大山田村では腕首の痛いときに「ソラ山のソラ男、ソラ手が痛くてまぬがれぬ、治して下さいソラ山のソラ」と唱えごとをする(「民俗採訪」 )。これもソラ手の事例だろう。
益子町では、そら手が痛む時に遠山を眺めて「向ふ小山の野狐よ、そら手が痛くて招かれぬ」と言うと治る例がある(俗信データベース https://www.rekihaku.ac.jp/up-cgi/getdocrd.pl?tn=118&ti=5790&h=./history/w11538661671_32164&ch=1&p=param/zoku_sb/db_param&o=101&k=50&l=&sf=0&so= 2018年10月4日閲覧)
ソラデやそれに類する病は日本各地にあり、また異性へ紐を結ぶというまじないは国を越えて確認できる。