とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

2018-08-16から1日間の記事一覧

僧のたたり

田沼市に伝わる。 吉水中江川に、根岸家の総本家がある。同家の近くに慶安寺があったころの昔のことである。 慶安寺の若い僧が同家の下女と情を通ずるようになり、下女は子を身ごもった。ある日、僧は曲者と思われ、夜回りの番頭に刀で斬り捨てられた。下女…

鎧ヶ渕

『岩舟町の歴史』によれば、天正の頃、皆川家の家臣、晃石太郎が上杉勢との戦に敗れた。皆川へ敗走の時、愛用の鎧をこの渕に投げ捨てた。この渕は旱天でも水がなくなったことがなかったという。 (『岩舟町の歴史』p385)

み足の印紋

岩舟地蔵尊の北に五百メートル、地蔵大菩薩が金色の光を放って現れたと言われる船の形の岩がある。 その近くに右足の跡がついた岩があり、これをみ足の印紋といっている。 河内の国の生駒の北にはやはり岩舟と呼ばれ、地蔵菩薩にゆかりのある土地がある。そ…

小野寺不動

岩舟町に伝わる。 足洗いの沢には洞窟があるが、昔そこには不動明王の仏像があった。 慈覚大師がその洞窟に百日籠って修行をしたときに彫り上げた物である。丁度、時を同じくして日光では伝教大師が裏見の滝に不動明王を彫っていた。別々に彫ったのにもかか…