大中寺七不思議の一つ。
修行僧の中に夜中、仏前の照明の油を盗み勉学に励んでいたものがあった。ある時暗さに道を踏み外して修行僧は死んでしまった。話を聞いた人は弔おうと石を積み供養し、いつしか坂ができたが、凶事があるとして誰も通るものがなかった。
一方で、住職が入山するときには、草履を逆さま(かかとの方を前)に履いて登るという。
(大平町図書館編『大平町ふるさと民話 おおひら風土記』1991年p11~12)
(『大平町史』)
油を盗んだものが妖怪になる話のパターンがあるが、大中寺の七不思議では基本的にそうしたものは供養されている。