とある地域の妖怪事典blog

下野国を中心として、怪異妖怪俗信など広く拾っていきたいと思います。地域の文化や伝承の再発見、教育のためなど広くご活用いただければと公開しました。

ざっこ・なご 

 小野寺の西根部落にざっこ・なごと言われている所があり、その由来。

 昔、西根の山あいの沢に一匹の大蛇が住みついて、田畑を荒らし、人にも危害を加えることもあった。

 これを見かねた勇気のある男が、大蛇を刀で斬ると、尾は今の県道の東の原っぱに落ち、頭は山の方に落ちた。

 その後、尻尾の落ちた所を長尾、頭の落ちた所はその目がいつも怪しく寂しく光っているので、寂光というようになった。年がたつにつれ、長尾は「なご」、寂光は「ざっこ」になったという。

 

(『岩舟町の歴史』p388)